森高楽曲大賞1993

巷で話題のハロプロ楽曲大賞2003 それにあやかって10年前の楽曲大賞を決定!
お題は勿論ハロプロの偉大なる先達「森高千里」さん。

では、ノミネート。
シングル「渡良瀬橋/ライター志望」「私の夏 」「ハエ男/Memories」「風に吹かれて c/w九州育ち」
アルバム「Lucky7」収録曲「手をたたこう・短期は損気・晴れた日曜日・地味な女・遠い昔・ばっさりやってよ・私の夏(アルバム・ヴァージョン)・I LOVE YOU・ハエ男・渡良瀬橋・さよなら私の恋・友達のロマン・Memories」

4位 I LOVE YOU   0.5ポイント

 パパの仕事で日本に来た女の子メリーと近所の男の子の恋の歌。日本を離れることになったメリーの勇気を振り絞った「I LOVE YOU」の言葉(実測値1:06)はメロディとあいまって素直にぐっと来ます。普通の日常の風景から愛に国境は無いという普遍を聞き手に撃ち付ける森高さんの力量。少なくとも私にはイマジンあたりよりこちらのほうが響きます。思いは伝えることにこそ価値がある。音的には「I LOVE YOU,TOO」のTOOが合いの手チックにコミカルに入るのが聞きどころ。メリーの告白への「俺も愛してる」という物語のクライマックスとなる科白での絶妙な「ハズシ」

4位 地味な女      0.5ポイント

 ラウドなギターサウンドに乗せてかっこよく歌い上げるのは、自称地味な女のOLさんの愚痴話。こうゆうことをやらせるとさすがです。森高さんの作詞ポリシーに「自分が分からないことは書かない」というものがあります。ともすれば、詩を書くなんてことは観念的抽象的になって耳ざわりがいいセリフの羅列になりがちですが森高さんの歌は登場人物がストーリーの中できちんと生きているし、そこで語る言葉がホンネだから聞き手のアタマだけじゃなく身体にもしっかりと入ってくるんでしょう。個人的にはお仕事中暇なときによく浮かんでくるヒマテーマソングです。

3位 手をたたこう     1.5ポイント

 古くは坂本九さんの「幸せなら手をたたこうハロプロ関連ならモーニング娘。「DANCEするのだ!」ライブで観客側がおきまりの身体的アクションを行うことは想像以上の一体感をもたらします。松浦さんの「I know」なんかもそうですね。この曲も手をたたき足をならすことでライブに参加している、一緒にコンサートを作っている(@佐渡裕)といった気分になれます。そんな思い出があるので外せない一曲。余談ですが先日のハロプロスポーツフェスティバルの会場前に東京ドームの外でこの曲を聞いてテンションあげていたのは私です。そう、テンションがあがるのが何よりの効能かな。

2位 私の夏(アルバム・ヴァージョン)   2.5ポイント    

 森高さんという人は恋愛の歌をなかなかまともに歌わない人で、この曲も彼と別れたので沖縄でごろごろ休暇を満喫しようなんて歌です。別に恋愛の歌を否定する気は毛頭ないんですがこれだけ世の中愛だの恋だの歌われてると人間そればっかじゃないだろ、なんて斜に構えた考えになってしまうんです。少なくとも、当時の私は。そんな中、ノリノリの曲調でリゾート満喫宣言をするかっこよさにやられました、当時の私は。そしてそれは今でも続いています。また、この曲がJAL沖縄のCMソングに選ばれたことが後の森高さんのCMソングとの相性の良さの端緒になったという歴史的な意味もあわせての選曲です。アルバム・ヴァージョンを選んだのはひとえに冒頭のチャイムによるやけに雄大な前奏のおかげです。このチャイムがサビをワンフレーズやったあとピアノの下降グリッサンドで跳ねるベースになだれ込む流れがいい落差を生み出してアルバムの白眉。

1位 渡良瀬橋  5ポイント

 情景が浮かぶとはまさにこのこと。この曲のおかげで八雲神社や床屋の角の公衆電話が聖地になったりしました。4分に満たない意外と短いバラードなんですがその間には確固とした渡良瀬橋の世界が広がります。渡良瀬川は森高信者にとっての母なるメコン川ですよ。


 やってみると、選曲が非常にタイヘンなのがわかります。ハロプロに比べればノミネート自体がぜんぜん少ないのに5曲選ぶのに一苦労。点数配分で散々悩みました。好きな曲になればなるほど「もういいよ。とにかく聞いてくれ。わかるだろ」てな気持ちになることもテキストを書く上では困りました。5曲中3曲が斉藤秀夫氏作編曲作品と傾向がはっきり見えるのにも気づきました。
 とにもかくにもこうした機会で改めて曲を聴きなおしてみるのも大切だと思いましたよ。あれだけ聞いた曲にもまだまだ発見はありましたから。ハロプロは全部聞くと三日三晩徹夜とかになりそうですが頑張ってください。